業務内容

まず、どんなときにどんな申請が必要になるのか?

当事務所の主な業務内容は、「不動産の測量」、「不動産登記」、「開発・農地転用等の許認可」になりますが、それらがいつどんな時に必要になるのかというのは個別具体的は事案によりけりです。

ここでは一例として市街化調整区域に一般住宅(主に自己用)を建てるというケースを取り上げていきたいと思います。

  1. 農振除外の申し出
    • 市役所の標準処理期間として約10か月ほどかかります。
    • その後、市役所より農振除外の通知が届きます。
  2. 土地分筆登記(必要な場合)
    • 土地の境界確認
    • 土地分筆登記
  3. 農地転用許可申請(毎月15日受付)
  4. 開発行為許可申請(同時申請)
    • 約一か月半後、上記の許可が同時に下ります。
  5. 開発行為許可に基づき現地の切土、盛土、土留め擁壁の設置等の設置を行います。
    その後、完了検査を受けて、検査済み証が発行されます。市街化調整区域では、この検査済み証を建築確認に添付することで建築会社は施工に着手できます。

  6. 建築確認申請(建築会社又はハウスメーカー、建築士が担当)
  7. 建物着工、完成
  8. 建物の登記
    1. 建物表題登記
    2. 所有権保存登記(司法書士)
    3. 抵当権設定登記(司法書士)(必要な場合)
  9. 土地の登記
    1. 土地地目変更登記
    2. 所有権移転登記(司法書士)
    3. 抵当権設定登記(司法書士)(必要な場合)
  10. すべて完了、居住開始。

農振除外の申し出

まず、市街化区域以外には市街化調整区域と非線引き区域というものがあります。

こちらの地域は田んぼや畑が多くあり、これらの農地にはいくつかの種類に分かれております。(種別についてが市役所等が管理しています。)

次に、それらの地域内に「青地」「白地」というものがあり、青地の地域に建築を考えている方はこの「農振除外の申し出」の手続きから始めなくてはなりません。そして、各市町村にもよりますが、手続きに7か月から10か月程度かかる上に年に1~2回しか申請時期がありません。さらに、その申し出の内容もその後の開発行為等や関係法令を調べる必要があるたため、先々を見通してこの申請に臨む必要があります。

なお、白地の場合には、この手続きは不要となります。

土地に関する業務

主に敷地を測量機器を用いて測り、法務局に収めてある公図や測量図と比較検討し、境界の位置を割り出し面積を算定します。内容や状況に応じて、右のような種類があります。  

土地に関する登記業務

土地の境界確定測量

一筆又は複数の筆とその隣接土地との境界を測量により割り出し、境界標の無いところには隣接土地所有者立会いのもと新たに設置します。それにより土地の正確な面積や形状が確定します。

土地分筆登記

1筆の土地を2筆以上に分ける場合に申請する登記になります。

土地地積更正登記

登記されている土地の面積を修正する時に行います。登記面積>実測面積の場合には、こちらの登記をすることで固定資産税が減ることがあります。

土地地目変更登記

現地の状況と土地の地目(種類)が一致していない場合に申請する登記になります。


農地や土地開発に関する申請業務

農地を宅地に変えたり、駐車場等に変えたりしたいとき、盛り土など土地に変更を加える場合に必要な申請です。

 

内容や状況に応じて、右のような種類があります。 

 

農地や土地開発に関する申請業務

農地転用許可申請

田畑を田畑以外のもの、つまり駐車場や建物敷地等に変更する際に必要になります。田畑は原則として届け出や許可を経ることなく建築物等を建てることはできません。なお、土地によっては、本件許可申請の前に農振除外の申し出が必要になるケースもあります。

開発許可申請

詳しくは都市計画法に基づく開発行為のことを指しますが、具体的には、土地を削ったり土を盛ったり区画の変更したりした際に必要になる申請のことで、市街化区域や日線引き区域内では一定の面積を超えた場合に必要になり、市街化調整区域では原則としてこの許可申請が必須となります。


建物に関する登記業務

一戸建て住宅やビルなど、建物を建てたり増築を行った時、または建物の取り壊しを行った時には、それぞれ内容に応じた登記を行います。 

 

建物に関する登記業務

建物表題登記

例として○市△町×丁目100番地に木造のスレート屋根の2階建の建物が120㎡で完成しました、という内容を法務局に申請し、これをもって法務局が登記事項証明書を作成し、一般に公開できる資料を作成することです。

建物表示変更登記

建物を増築した場合や一部を取壊しなどを行った際に必要な登記になります。金融機関から金銭を借りている場合やこれから借りる場合うに求められることが多い登記です。

建物滅失登記

建物をすべて取壊した時に必要な登記です。 

取壊したことを遅滞なく申請しないと固定資産税が建物が無いにも関わらず課税され続けることがあります。